ニュースレター 2021.07.01

 桜のようなピンクテコマがそろそろ散りかけたと思ったら、色とりどりの満開のシャワーツリーが真っ青な空を背景に、ハワイを埋め尽くすかのように咲いています。アラモアナ公園では夏休みを謳歌している地元のサーファーに交じって、アメリカ本土からの若者達がスキューバダイビングの練習をしている様子やヨガマットを抱えて歩いている女性の姿が見受けられます。地元の子供達はサマースクールやサマーファンで夏休みを思い切り楽しんでいるようです。コロナ禍で閉鎖していたワイキキ水族館も7月1日から再開しました。

 国際便でハワイを訪れる人が少ない中、北米からの観光客でワイキキは大変な賑わいです。ハワイのワクチン接種率は約57.8%です。室内はまだマスク着用が義務づけられています。屋外ではマスク無しでも良いですが、大よそ20%前後の人は屋外でもマスクを着用しています。また室内は25人、屋外は75人まで集まることが可能になりました。7月8日からはワクチン接種済みの国内からの観光客は10日間の自己隔離が無くなる予定です。バケーションレンタルの稼働率はホテルよりも良く5月は72.2%でした。またホテルの稼働率はコロナ前は84.7%でしたが、やっと61.5%まで回復しました。ハワイ州のホテル宿泊料金は平均1泊$288でした。その内訳はマウイ島が$467、ハワイ島が$304、カウアイ島が$272、オアフ島が$196でした。

 先月のニュースレターにも書きましたが、レンタカー不足が続いています。その為に観光客も市バスを沢山利用しているようです。市バスは6月20日から今までの紙のバスパス(マンスリーパス)をやめ、代わりにHOLOカードを発行しています。これは日本のSuicaやPASMOのようなICカードで、オンラインで課金をする事が出来ます。カードは毎月$70まで使うと後は何回乗っても課金されません。また1日あたり$5. 50乗るとその日はそれ以上課金されないシステムです。ちなみに、カードの無い人は現金でもバスに乗る事ができます。

 不動産市場は相変わらず活発です。オアフ島の5月の中間価格は一戸建てが$978,000でした。これは昨年の同時期の$797,000と比べると22.7%の上昇率です。この勢いですと中間価格が$1ミリオンを越すのも時間の問題です。コンドミニアムの中間価格は昨年の$399,000から14.37%上昇して$457,750でした。また他島も上昇しています。マウイ島の一戸建ての中間価格が$1,039,000、コンドミニアムは$615,000、カウアイ島の一戸建ての中間価格が$1,125,000、コンドミニアムは$622,000、ハワイ島の一戸建ては$500,000、コンドミニアムは$439,000でした。

 新型コロナウイルスの感染拡大後、ハワイの失業保険の受給額はざっくり1人1か月約$4,000、夫婦なら1か月約$8,000前後という状態が1年も続いていました。その為自ら進んで働きに行く人が少ないです。ホテルやレストランで社員を募集しても働き手を得る事が出来ない状態です。さらにソーシャルディスタンスや席数の制限もあり、レストランはどこも人手不足で長蛇の列です。ホノルル市はやっとこの問題の解決に乗りだしました。現在失業している人は6月末をもって毎週3か所に求職活動をしないと失業保険が貰えなくなりました。

 今年春、ワイキキビーチは沢山の砂を追加して綺麗な砂浜になりました。また更に砂浜を守る為に$12ミリオンの予算でビーチの沖5か所に堤防のような物を作る計画が発表されました。国際便利用の観光客を待つ間にワイキキビーチを綺麗にして、着々と観光客をお迎えする準備をしています。8月には日本からの観光客が少しでも来てくれることを見据えて、旅行会社はツアーデスクをオープンする準備をしています。今までと違いレストラン等は既に8月まで予約が一杯との事ですので、旅行の日程が決まった時点でレンタカーや観光やレストランの予約も同時に取っておく事をお勧めします。のんびり貿易風に吹かれながら、皆様にハワイを楽しんで頂ける日が一日も早く戻ることを願っています。


                                                                              深山ツヤ子