ニュースレター 2021.01.01

 新年明けましておめでとうございます。想定外の新型コロナの影響を受けて閉鎖していた様々な公共施設、ハナウマ湾やダイヤモンドヘッドのトレイルなどが再開しました。ヒルトン・ハワイアン・ビレッジ・ホテルのビル全体に寂しそうに輝いていた赤いハートの照明が無くなり、客室の明かりが灯るようになりました。日増しにその照明が増えていく様子を見て、徐々に明るい方向に未来が広がり前進しているという実感が湧いています。ハワイでは既に医療従事者がワクチンの接種を受け始めました。

 ワイキキの中心にあたるコンドミニアム、ロイヤル・クヒオの裏に約1エーカーの新しい公園が出来、オープンセレモニーが行われました。ホノルル市とホノルルロータリークラブの協賛で開発されました。このクラブは全米で最も古く2015年に100周年を迎え、その記念として公園をセンタニアル・パークという名称にしました。公園にはハワイの植物、モンキーポットやヤシの木などが植えられ2月から一般市民に公開される予定です。

 さて住宅ローンのレートはアメリカ史上最低の2.66%になりました。ホノルルの一戸建ての住宅は、この低利子のお蔭で多くは言い値よりも高く売買が行われています。11月の中間価格は$872,500になり、昨年11月から比べると10%も上昇しました。特にオアフ島の西の$700,000から$1,000,000までの価格帯のエバ、カイルア、カネオヘ地区の一戸建てとタウンハウスの動きは活発で、市場に出てから売却するまでの日数は10日程です。昨年から比べるとダイヤモンドヘッド地区の売買件数は40%、カイルア地区は60%増しでした。しかしコンドミニアムのセールスは静かで昨年11月から比べると1.2%の上昇にとどまっていて、中間価格は$420,000でした。またアメリカ本土でも10月の住宅販売は2014年以来の高上昇率です。特に顕著な価格上昇率はフィニックス12.7%、シアトル11.7%、サンディエゴ11.6%でした。新型コロナの影響によるリモートワークで、自宅にいる時間が多く、外食、映画鑑賞やスポーツジムなどには行かない為に、ホームオフィスや大きな台所や運動スペースが求められた様です。

 年末に知人のベビーシャワーに行って来ました。いつもなら沢山の人達が集まり妊婦の家族と安産を願ってランチやディナーで楽しい時間を共有するのですが、今年はドライブスルーでした。家の前まで行ってギフトを渡して帰って来ました。アメリカではお祝いのギフトを貰う予定の人は、自分の欲しい品物をネットで公開します。招待された人はそのリストの中から送りたい品物を選びます。このようにするとギフトが重なる事が無いうえ、ギフトを受け取る人は欲しい物が頂けるので大変好評です。ハワイではギフトと一緒にお花のレイやバルーンなどをギフトと一緒に贈る人も沢山います。家族でレイを買いに行った時の事です。娘がお店でレイを買う時に店員さんに「レイの輪を切って下さい」と頼んでいました。妊婦さんに輪になっているレイをあげるのは不吉とされているそうです。お店の人も心得ているので、レイの輪を切って両端にリボンを付けてくれました。私はそのレイの慣習を知らなかったのですが、娘達は半世紀近くもハワイに住んでいる私が知らなかった事が信じられなかった様です。私がその慣習を知った事で、店員さんに「貴方はやっと一人前のローカルになったね」と言われてしまいました。妊婦さんにはレイと同じく、ネックレスも輪なので良くないとの事です。一つ賢くなって一年をスタートする気持ちです。

 元旦はワイキキとアラモアナ・ショッピングセンターのお店では福袋が発売されました。ローカルの人達はそれを楽しみにしています。福袋をハッピーグラブバッグと言っています。ハワイは新しい市長を迎え希望に満ちた一年をスタートします。新型コロナを克服して、今年一年が素晴らしい年になりますようお祈り申し上げます。


                                                                              深山ツヤ子