ニュースレター 2020.08.01

  ハリケーンシーズン到来で7月末にはハリケーン「ダグラス」がハワイ諸島に直撃すると予想されましたが、幸い進路がそれて一段落しました。ハワイでは11月末までがハリケーンシーズンです。ハリケーンが過ぎた翌朝のアラモアナ公園は、人影がまばらで穏やかな朝でした。ここ数週間釣りをする人でとても賑やかです。砂浜から数メートル先の海の中まで体半分入って、釣りをする人の列が続いています。釣れているのは10センチ程の小さな幼生ヒメジ(ハワイ語でオアマ)です。バケツの中で勢い良く飛び出しそうに暴れている幼生ヒメジを見ながら、フライにすると美味しいとか、少し干してから食べた方が美味しいとか、別の人はこれを餌にして沖でもっと大きい魚を釣ると話していました。そのような会話を聞いたらコロナ感染の事など忘れてしまいそうでした。

 公立学校は8月4日から新学期が始まる予定でしたが、コロナ感染対策の為に2週間延期されて開校する事になりました。小、中、高校により大まかな規定はあるようですが、授業はクラス全員が出席、生徒の半分ずつが交代で出席、または完全にオンラインかを先生と生徒の希望を取り入れた上、各校長が判断するようです。

 全米で感染者が増える中、ハワイも急激に増えています。8月1日からPCR検査で陰性の観光客は14日間の自己隔離をしなくても良いとの事で、ホテル関係者も喜んだのも束の間、結局9月1日まで延期されてしまいました。まだ日本からの観光客をいつどのように受け入れるかは検討中との事です。各ホテルはハワイ州の判断を待って、いつでも観光客を迎えられる準備をしているようですが、ハレクラニホテルは来年7月まではクローズし、この期間にホテルの改修工事をする予定だそうです。

 8月20日は固定資産税の支払い期日です。今年は新型コロナウイルスの影響で失業者が沢山いる現状を踏まえて2020年度の前半期、7月1日から12月31日までの額を8、9、10、11月の4回に分けて支払う事が可能になりました。

 カカアコ地区の開発は今までのラグジュアリーからコンパクトなユニットを含めたビルが多くなりましたが、それでも新型コロナウイルスの影響を受けています。イリラニというプロジェクトは、ケアヴェ・ストリートとハレカウヴィラ・ストリートの角の鉄道駅近くで42階建て、328ユニットが、10月に工事を開始する予定でしたが、居住者向け所得制限付きの特別枠物件のユニットを大幅に増やして再度ハワイ州の許可を得るプランとの事です。

 明るいニュースとしてはハワイの絶滅危惧の海鳥、ハワイアン・ミズナギドリが数年ぶりに生まれた場所に戻って来たとの事です。ニホクというカウアイ島の北の海岸の自然保護地区から5年前に巣立った87羽のうちの1羽が確認されました。ミズナギドリは産まれた所に子供を産む為に戻ってくるとの事です。50の巣箱を作って準備をしたとの事で、長年の努力に明るい光が見えました。人知れず息の長い仕事をしていた人におめでとうと言いたい話題でした。また、ABCストアーがワイキキのクヒオ・アベニューとシーサイド・アベニューの角の土地と商業ビルを約$15.9ミリオンで購入しました。ABCストアーはコロナ危機を乗り越えた後には以前と同じように世界中からワイキキに観光客が来ると明るい見通しを持っているとの事です。                     

 さてまだ夏の最中、新聞の片隅には今年はターゲットとウォルマートは感謝祭の翌日のブラック・フライデーのセールを行わないという方針を発表したニュースが出ていました。店舗にとっては年に一度の最高の売り上げを出す日ですが、お店の存続にかかわるようなセールを行わないとの事です。その代わり今年は例年よりも早めにセールをスタートしたい意向との事です。感謝祭そしてブラックフライデーという言葉を聞いて一年の感謝の気持ちを込めて楽しいホリデーシーズンを迎えるのですが、今年はともかく秋には新型コロナウイルスが終息して穏やかな年末を過ごせるように願っています。9月1日から日本からのお客様をお迎え出来るかどうか、この8月の1ヵ月間の様子によるようです。皆で感染者が増大しないように頑張りましょう。


                                                                              深山ツヤ子